高配当株を探すとき、私はまず配当利回り4%以上などの条件で検索します。
でも、利回りが高ければ、そのまま買うわけではありません。
売上や利益は長い目で見て伸びているか。今の配当を続ける体力はあるか。株価が下がっているなら、その理由は何か。
候補を見つけてから、そうした点を一つずつ確認しています。
この記事では、50代の私が実際に行っている、候補の探し方から購入後の判断までをまとめます。特定の銘柄をすすめるものではなく、私個人の選び方の記録です。
私が主に確認しているのは、次の項目です。
- 予想配当利回り、PER、PBR
- 約10年の売上と利益の推移
- 営業利益率、ROE、ROA
- 配当性向と会社の配当方針
- 自己資本比率、現預金、有利子負債
- 在庫・売掛金と売上のバランス
- 利益や損失が一時的なものか
- 予想配当利回りが高くなった理由
すべてを満たす会社を探すというより、これらを見ながら、その会社の良い点と気になる点を比べています。
まずは配当利回りと割安さから候補を探す
私は、iPadでSBI証券のパソコンサイトを開いて探すことが多いです。パソコンを立ち上げるより早く、気になったときにすぐ調べられます。株アプリにもスクリーニング機能はありますが、昔からパソコンサイトで取引してきたので、私にはこちらが使いやすいだけです。
国内株式のスクリーナーで条件を指定し、表示された銘柄から詳しく調べていきます。ネットの情報で知った銘柄を、SBI証券や決算短信で確認することもあります。
最初の検索では、次のような条件を使うことが多いです。
| 指標 | 候補を探すときの目安 |
|---|---|
| 予想配当利回り | 4%以上 |
| PER | 10倍以下 |
| PBR | 1倍以下 |
| ROE | 10%以上 |
実際の検索画面では、「財務条件」からPBR、ROE、PER、予想配当利回りなどを追加し、数値を入力します。条件は毎回まったく同じではありません。
2026年9月19日に、予想配当利回り4%以上、PER10倍以下、PBR1倍以下、ROE10%以上を指定して検索したところ、候補は5銘柄まで絞られました。検索結果は株価や会社予想などによって変わります。
この場合は、まず表示された5銘柄を調べます。その中に投資対象にしたいと思える銘柄が少なければ、条件を少し緩めて候補を増やします。
ただ、この条件だけで探していると、成長している企業を取り逃がすこともあります。
そこで別の探し方として、営業利益率10%以上という条件から探すこともあります。その中でPERとPBRの低いものを見ながら、詳しく調べる候補を探していく方法です。
「割安そうな会社から探す」ときもあれば、「利益を出しやすそうな会社から探す」ときもある、ということです。
この数字は、あくまで入口です。条件に当てはまったから買う、という使い方はしていません。
業績は約10年のグラフで、全体の流れを見る
候補が見つかったら、売上や利益の推移を確認します。
SBI証券では、個別銘柄の画面から「業績」を開き、画面下部にある「通期業績推移」を見ています。売上高と営業利益にチェックを入れると、過去約10年の推移と会社予想をグラフで確認できます。
数字を1年ずつ追うよりも、売上と営業利益が長期でどの方向へ動いているかをつかみやすい画面です。
私が重視しているのは、長い目で見て増収増益の傾向が続いていることです。約10年のグラフを見て、全体の流れをつかむようにしています。
毎年、必ず増収増益でなければいけないとは考えていません。
途中に売上や利益が下がる年があっても、全体として上向いていれば候補に入ります。逆に、直近の1年だけ良くても、それだけでは判断しません。
長期で持つつもりだからこそ、その会社がこれまでどう稼いできたのかを見ておきたいのです。
ROEは10%が目安。営業利益率10%以上にも関心を持つ
営業利益率が10%以上あれば、私は「利益を出しやすい商売をしているのかな」と考え、関心を持ちます。
もちろん、業種によって利益率の水準は違います。10%を超えれば良い会社、下回れば悪い会社と一律に分けるための数字ではありません。
ROEは10%を一つの目安にしています。ROAにも目を通しますが、何%以上という基準は決めていません。
ただし、ここでも一つの指標だけで決めるわけではありません。利益率やROA・ROEと、長期の業績推移、財務の状態を合わせて見ています。
数字を並べているようですが、私が知りたいのは、その会社が継続して利益を出せそうかどうかです。
配当性向50%以上は、少し注意して見る
高配当株では、配当性向も確認しています。
利益のうち、どれくらいを配当に回しているか。その割合が50%以上になっていると、私は少し注意して見ます。
業績が悪くなったときに、今の配当を維持する余裕が小さくなるのではないか、と考えるからです。
ただし、「50%以上なら買わない」という絶対条件ではありません。逆に、50%未満なら減配しないという意味でもありません。
私にとっては、利益が落ちた場合にも配当を続けられそうか、もう一段確認するための目安です。
累進配当など、会社の配当方針も確認する
数字に加えて、会社がどのような配当方針を掲げているかも確認します。
累進配当を掲げている企業は、私の中では候補になりやすいです。減配せず、配当の維持や増配を目指す姿勢が、長く保有して配当を受け取りたい私の考えに合うからです。
ただ、方針を掲げていることと、実際に続けられることは別です。
累進配当だから安心と決めつけず、その方針を支える利益や財務の状態も合わせて見ています。
決算短信で、現預金・借金・資産の中身を見る
SBI証券の情報に加えて、決算短信にも目を通します。
貸借対照表(BS)と損益計算書(PL)では、利益の金額だけでなく、財務の状態や利益の中身も確認しています。
自己資本比率と、現預金・有利子負債
自己資本比率は、高いほうが安心感があります。
それに加えて、現預金がどれくらいあるか、有利子負債がどれくらいあるかも確認します。
自己資本比率だけで、手元のお金や借金の状況まで分かるわけではないので、それぞれの金額も見ています。
業績が少し悪くなったときに、持ちこたえられる体力がありそうか。その判断材料にしています。
在庫と売掛金は、売上とのバランスを見る
在庫や売掛金も確認しています。
見ているのは、売上に対して多すぎないかという点です。単に金額が大きい、小さいというだけでは判断しません。
売上とのバランスに気になるところがあれば、その理由を確かめたいと思います。
一時的な利益や損失は、必ず確認する
利益が大きく増えたり減ったりしているときは、一時的な要因がないかを必ず見ます。
私が長期保有を考えるうえで重視しているのは、継続的に稼ぐ力です。一時的な利益が出た年の数字を、そのまま今後も続くものとして扱いたくありません。
逆に、一時的な損失が出たからといって、すぐに売却するとも限りません。
その損益が何によるものか、今後の収益力に関わるのかを分けて考えます。
利回りが高くなった理由を確認する
特に気をつけているのは、業績が悪化している会社です。
株価が先に下がることで、予想配当利回りが高く見えることがあります。その後に減配や無配が発表されれば、期待していた配当は受け取れません。
だから、利回りが高くなった銘柄を見つけたときには、
「なぜ株価が下がっているのか」
「その状況でも、配当を続ける体力があるのか」
を確認します。
ここで、業績の推移やBS・PLの確認がつながります。
利回りだけを見ると魅力的でも、利益を稼ぐ力や財務に大きな不安があれば、購入を見送ります。
すべての数字がそろう会社はない。最後は自分の感覚もある
ここまで、いろいろな確認項目を書いてきました。でも、収益性も財務の安全性も配当利回りも、すべてが理想どおりの会社は、なかなかありません。
利益をしっかり出していても、株価が高く、配当利回りは物足りない。利回りは魅力的でも、業績や財務に少し気になるところがある。
調べていると、そうした会社が多いです。
その中で、どの良さを重視するか。気になる点を、どこまで受け入れられるか。
私は、それをすべて点数にしたり、明確なルールで決めたりしているわけではありません。最後は「この会社なら、この値段で持っていてもいいかな」という、自分の感覚で決めている面もあります。
数字を確認したからといって、正解が出るわけではありません。
数字で判断材料を集めて、最後は自分なりに納得できるかで決める。
正直に言うと、それが私の実際の選び方です。
買った後は「今、この会社を買いたいか」で考える
以前は、四半期決算を必ず確認していました。ただ、最近は以前ほど毎回細かく見ているわけではありません。
買うときに長期で持てると判断していることもあり、今は株価が下がってきたときなどに、理由を確認することが多くなっています。
これは現在の私の実態で、決算確認が不要だという意味ではありません。
株価が下がっても、その会社固有の悪材料が見当たらなければ、買い増しのタイミングを考えます。一方、個別の問題があり、長期的な収益力に影響すると考えれば、損切りになっても売却することがあります。
減配についても、対応はケースバイケースです。
一時的な要因なら保有を続けることもあります。企業の収益性に関わる根本的な問題なら、保有を見直します。
そのときに考えるのが、
「今、この会社の株を新しく買うとしたら、買いたいか」
という問いです。
今の状態では買いたいと思えないなら、既に持っているからという理由だけで保有し続けず、売却を考えることもあります。
1社に確信を持ちすぎず、約50〜60銘柄に分散する
現在は、おおよそ50〜60銘柄を保有しています。
ただし、最初から「何銘柄まで持つ」と決めているわけではなく、銘柄数そのものにも強いこだわりはありません。
欲しい銘柄が見つかったときに、既に持っている銘柄を買い増す場合と比べて、どちらがよいと思えるかを考えます。その時点で新しい銘柄のほうに魅力を感じれば購入するため、結果として保有銘柄が増えてきました。
1社に集中して投資するほどの確信はありませんし、調べていると、ほかにも良いと思う銘柄があります。そのため、現在は複数の会社に分けて持っています。
どれだけ数字を確認しても、見通しが外れることはあります。私自身、減配も無配も経験してきました。
分散していれば損失を防げるわけではありません。それでも、一つの会社の判断に賭けすぎないようにしています。
私が探しているのは、配当を続けられそうな会社
私の高配当株探しは、利回り4%以上などの検索から始まります。
その後で、約10年の業績、利益率、配当性向、財務の状態を確認します。累進配当などの配当方針も、候補を選ぶ判断材料です。
在庫や売掛金と売上のバランス、一時的な損益も見ます。
手間はかかりますが、私にはこの調べる作業がそれほど苦ではありません。
高い利回りには目が留まります。でも、最後に確かめたいのは、その配当を支える利益と体力があるかどうかです。
すべての条件がそろうわけではないので、良い点と気になる点を比べながら、自分が納得して長く持てそうな会社を選ぶ。それでも判断が違ったと思えば、見直す。
今は、そんなやり方で高配当株と付き合っています。
よくある質問
配当性向は何%までなら買いますか?
何%までなら必ず買う、という基準は決めていません。ただ、配当性向が50%以上なら、業績が悪化したときにも配当を維持できそうか、利益や財務の状態を注意して見ます。
累進配当を掲げていれば安心ですか?
累進配当は候補にしやすい条件の一つですが、それだけで安心とは考えていません。配当方針を支えられる利益と財務があるかも確認します。
何銘柄に分散していますか?
現在は、おおよそ50〜60銘柄を保有しています。ただ、目標とする銘柄数は決めていません。新しい候補と既に持っている銘柄の買い増しを比べ、新しい候補のほうに魅力を感じれば購入するため、結果として現在の銘柄数になっています。
受け取った配当金の使い方については、こちらの記事にまとめています。
配当金は再投資しない|50代の私が毎年使い切る理由と、資産形成との分け方
※この記事は私個人の投資方法を紹介したもので、特定の銘柄や投資方法を推奨するものではありません。投資判断はご自身の責任でお願いします。
