会社で使っているパソコンが、とにかく遅い。

電源を入れてからまともに使えるようになるまで4〜5分。Excelを開くにも時間がかかり、作業中に固まることもありました。

買い替えも考えましたが、台数が多いため簡単ではありません。

そこで挑戦したのが、HDDからSSDへの換装です。

最初に作業したパソコンは、

Lenovo ThinkCentre M720e MT-M 11BD-0014JP

でした。

とはいえ、始めたときの私は「SSD」という言葉もよく分かっていない初心者です。

AIに相談しながら進めましたが、

  • 最初に買ったM.2 SSDが取り付けられない
  • SSD交換直後は正常に動いたのに、翌日Windowsが起動しない
  • PXEの画面が表示される
  • 最後はEFIパーティションを作り直して復旧する

など、想像していなかったトラブルを経験しました。

しかも、最初の1台を直したら終わりではありませんでした。

その後、ほかの会社のパソコンにもSSD換装を広げ、最終的には合計11台を交換しました。

すべてが同じ機種だったわけではありません。

そして、SSD交換後にWindowsが起動しないトラブルは、その後のパソコンでもよく発生しました。

この記事では、第1話から第4話まで続いた最初の1台のSSD換装を振り返りながら、11台まで実際に作業して分かったことをまとめます。

※この記事は、私が実際に行ったSSD換装の記録です。パソコンによって構成や状況は異なります。SSD換装やパーティション操作を行う場合は、必ずバックアップを取り、ご自身の環境を確認したうえで行ってください。


結論|HDDからSSDへの換装でパソコンは大幅に速くなった

先に結果を書くと、SSDへの換装による速度改善はかなり大きなものでした。

電源を入れてからまともに使えるようになるまで4〜5分かかっていたパソコンが、SSD交換後は明らかに速くなりました。

Windowsの起動だけではありません。

Excelなどのソフトを開くときの待ち時間も短くなり、普段の操作もかなり快適になりました。

ただし、

「HDDをSSDへコピーして交換すれば終わり」

というほど簡単ではありませんでした。

SSD換装を考え始めてから、最初の1台が無事に使えるようになるまで2か月以上。

その後のパソコンでも、Windowsが起動しないトラブルを何度も経験しました。

結果だけを見ればSSD換装は成功でしたが、そこまでの過程は想像していたより大変でした。

最初にSSD換装したのはThinkCentre M720e

最初に作業したのは、

Lenovo ThinkCentre M720e MT-M 11BD-0014JP

です。

もともとHDDが搭載されていました。

最初は、お金をかけずにWindowsの設定を変えれば速くなるのではないかと考えました。

スタートアップを減らしたり、電源設定や視覚効果を見直したり、OneDriveなども確認しました。

多少の改善はあっても、根本的な遅さは変わりません。

そこでAIに相談し、SSDへの換装を考えるようになりました。

ところが、最初のSSD選びから失敗します。

AIに勧められたM.2 NVMe SSDが取り付けられなかった

SSDについてほとんど知識がなかった私は、AIに相談しながら商品を選びました。

パソコン内部の写真まで送り、

「この機種にはM.2 NVMe SSDが最適です」

という案内を受けて購入したのが、

Patriot Memory P300 512GB M.2 NVMe SSD(P300P512GM28)

でした。

あわせて、UGREENのM.2 NVMe外付けケースも購入しました。

ところが、実際にパソコンを開けて取り付けようとしても、案内された場所にSSDが入りません。

写真を送り直すと別の場所を案内されましたが、そこにも取り付けられませんでした。

最終的にはM.2 SSDを使う方法ではなく、2.5インチSATA SSDへ方針を変更しました。

購入したM.2 SSDは返品できなかったため、後に自分のパソコンのバックアップ用として使うことにしました。

この経験から、AIの回答をそのまま信じるのではなく、部品を購入する前にパソコンの正確な型番や仕様まで確認することが大切だと実感しました。

最終的に使ったのはKIOXIAの2.5インチSATA SSD

選び直して最終的に使用したのが、

KIOXIA EXCERIA 480GBの2.5インチSATA SSD

です。

SSD換装で使用した主なものは、

  • 2.5インチSATA SSD
  • SATA-USB変換ケーブル
  • 2.5インチ→3.5インチ変換ブラケット
  • クローンソフト

でした。

クローンソフトにはMacrium Reflectを使いました。

最初から必要なものが全部分かっていたわけではありません。

実際に作業しながら、一つずつそろえていきました。

初めてHDDからSSDへクローンする

SSDへ交換する前に、現在使っているHDDの中身を新しいSSDへコピーします。

いわゆる「クローン」です。

SATA-USB変換ケーブルでKIOXIAのSSDをパソコンにつなぎ、Macrium Reflectを使ってHDDからSSDへクローンしました。

会社で実際に使っているパソコンなので、失敗して使えなくなるわけにはいきません。

しかも、クローン作業は初めてです。

そこで、Macrium Reflectの画面を一つ進めるたびにスクリーンショットを撮り、AIに確認しながら慎重に進めました。

私の環境では、クローンに約2時間30分かかりました。

クローンが終わったら、いよいよHDDとSSDを交換します。

パソコンを開けるところでもつまずいた

SSDを交換するには、当然パソコンを開けなければなりません。

ところが、ここでも簡単には進みませんでした。

DVDドライブの外し方が分からなかったのです。

その下にあるHDDへたどり着きたいのに、DVDドライブが外れません。

AIに聞いてもなかなか解決できませんでしたが、自分で検索して偶然見つけた英語の資料に、外し方の図が載っていました。

その図を手がかりに、固定を解除したあとDVDドライブを中へ押し戻すことで、ようやく外せることが分かりました。

KIOXIAのSSDは2.5インチなので、2.5インチ→3.5インチ変換ブラケットを使って取り付けました。

そして電源を入れます。

Windowsは無事に起動しました。

Excelなどのソフトも問題なく使えます。

しかも、驚くほど速くなっています。

「やった。成功した」

このときは、本当にこれで終わったと思っていました。

「完全成功」の翌日にWindowsが起動しなくなった

ところが翌日。

パソコンの電源を入れると、Windowsが起動しません。

前日は間違いなく正常に動いていました。

ここから、SSD交換そのものより大変だった起動トラブルとの格闘が始まります。

BIOSの設定変更。

スタートアップ修復。

bcdbootによる修復。

Boot順の確認。

PXEの確認。

AIと何度もやり取りしながら試しましたが、なかなかWindowsは起動しません。

途中ではPXEの画面が表示され、Windows Boot Managerが見当たらない状態にもなりました。

そして最終的に行ったのが、EFIパーティションを作り直す作業でした。

EFIパーティションを作り直してWindowsを復旧

回復USBからコマンドプロンプトを開き、パーティションを確認しながら作業しました。

それまでEFIパーティションという言葉すら知りませんでした。

AIに画面や結果を伝えながら、一つずつ確認していきます。

最終的には、EFIパーティションを作り直し、Windowsの起動に必要なファイルを作り直しました。

ここではコマンドを入力する必要があり、一文字でも間違えるとうまくいきません。

何度も確認しながら作業しました。

そして再起動。

Windowsのロゴが表示されました。

ようやく復旧です。

SSD換装を考え始めてから、最初の1台が無事に使えるようになるまで2か月以上。

「SSDへ交換するだけ」のつもりで始めた作業は、想像していたよりはるかに長いものになりました。

※EFIなどのパーティションを変更する操作にはリスクがあります。パソコンによって構成も異なるため、実際に作業する場合は、ご自身の環境を確認したうえで慎重に行ってください。具体的な復旧作業については、第4話で実際に行った手順とコマンドを詳しく書いています。

その後、会社のパソコンを合計11台SSDへ換装

最初の1台を復旧できたことで、SSD換装の一連の流れを経験することができました。

そこで、ほかの会社のパソコンも順番にSSDへ換装していきました。

最終的には、合計11台です。

すべてが同じ機種だったわけではありません。

そして、一度成功したからといって、その後は何の問題もなく進んだわけでもありません。

SSD交換後にWindowsが起動しないトラブルは、その後のパソコンでもよく発生しました。

ただ、ここでは、それぞれのパソコンで起きた細かなトラブルを並べることはしません。

11台を振り返って一番強く感じるのは、トラブルそのものよりも、自分の対応が変わったことだからです。

トラブルがなくなったのではなく、対応できるようになった

最初の1台では、画面に知らない言葉が出てくるたびに、

「これは何?」

とAIに聞くところから始めていました。

PXE。

Windows Boot Manager。

UEFI。

EFIパーティション。

最初は何のことか分かりませんでした。

それが何台も作業するうちに、

「まずBIOSを確認してみよう」

「SSDは認識されているかな」

「起動する順番はどうなっているかな」

と、自分でも次に確認することを考えられるようになりました。

もちろん、今でもすべてを理解しているわけではありません。

それでも、

トラブルが起きなくなったのではなく、トラブルが起きても調べながら対応できるようになった。

これは、11台を実際に作業した中で一番大きく変わったところだと思います。

11台のSSD換装で、AIとの付き合い方も変わった

最初のころは、AIの答えをかなり頼りにしていました。

そもそもSSDについてほとんど知らなかったので、当然です。

そしてAIがいなければ、私一人ではここまでできなかったと思います。

一方で、AIはいつも正しいわけではありませんでした。

最初のSSD選びでは、パソコン内部の写真まで送って確認したにもかかわらず、実際には取り付けられないM.2 SSDを購入することになりました。

起動トラブルでも、すでに試したことをもう一度案内されることがありました。

途中では思わず、

「何回も同じことをやらせるな」

と言ったこともあります。

それでも、

「これはもう試した」

「違う方法を考えてほしい」

と伝えることで、別の方向から考えてもらうこともできました。

11台をSSDへ換装する中で、AIとの付き合い方も少し分かった気がします。

AIに聞く。自分でも確認する。実際に試す。結果をもう一度AIに伝える。

AIに全部任せるのではなく、この繰り返しで使うのが、私には合っていました。

初心者がSSD換装するときに気をつけたいこと

今回の経験から、これからSSD換装するなら、少なくとも次のことは気をつけた方がいいと思います。

パソコンの正確な型番を確認する

最初に作業したパソコンは、

Lenovo ThinkCentre M720e MT-M 11BD-0014JP

でした。

同じシリーズ名でも構成が違う可能性があります。

特にSSDなどの部品を購入する前には、正確な型番や実際の仕様まで確認した方が安心です。

SSDの規格を購入前に確認する

私は最初にM.2 NVMe SSDを購入しましたが、予定していた方法では取り付けられませんでした。

その後、2.5インチSATA SSDへ変更しています。

AIの回答だけで判断せず、自分のパソコンで使えるものなのか確認することをおすすめします。

必ずバックアップを取る

今回作業したのは、会社で実際に使っているパソコンです。

データを失うわけにはいきません。

特にクローンやパーティションを触る作業では、万一に備えてバックアップを取ってから作業した方が安心です。

時間に余裕のある日に作業する

私の場合、クローンには約2時間30分かかりました。

さらにSSDへ交換したあと、Windowsが起動しなければ、その対応にも時間がかかります。

最初のころは、使用者の翌日が休みの日を選んで作業していました。

一度起動しただけで「成功」と思わない

これは最初の1台で痛感しました。

SSDへ交換した直後は、WindowsもExcelも普通に動いていました。

それでも翌日、Windowsが起動しなくなりました。

交換後は一度起動しただけで終わりにせず、再起動なども含めて確認した方がいいと思います。

AIの回答も自分で確認する

今回、AIにはかなり助けてもらいました。

でも、最初のSSD選びのように間違うこともあります。

特に部品の購入やパーティションを変更するような作業では、

「AIがそう言ったから大丈夫」

ではなく、自分でも確認することが大切だと実感しました。

SSD換装の詳しい記録は全4話

最初の1台で経験したSSD換装については、全4話に分けて詳しく書いています。

第1話 遅いパソコンを何とかしたい

起動に4〜5分かかる会社のパソコン。

無料でできる改善を試し、それでも十分に速くならず、HDDからSSDへの換装を考えるまでの記録です。

第1話を読む →

第2話 AIに勧められたSSDが入りませんでした

AIにパソコン内部の写真まで確認してもらい、M.2 NVMe SSDを購入。

ところが、実際には取り付けられませんでした。

SSD選びで経験した最初の大きな失敗です。

第2話を読む →

第3話 初めてのクローン作業

KIOXIA EXCERIA 480GBを購入し、Macrium Reflectで初めてHDDからSSDへクローン。

約2時間30分かけてクローンし、SSDへ交換しました。

Windowsも無事に起動。

しかし翌日、状況が一変します。

第3話を読む →

第4話 「完全成功」のはずが起動しない

前日まで動いていたWindowsが起動しなくなりました。

BIOSの設定変更やスタートアップ修復、bcdbootなどを試し、最後はEFIパーティションを作り直して復旧するまでの記録です。

実際に行った復旧手順やコマンドについても、第4話で詳しく書いています。

第4話を読む →

よくある疑問

ThinkCentre M720eはHDDからSSDへ換装できましたか?

私が最初に作業したLenovo ThinkCentre M720e MT-M 11BD-0014JPでは、HDDから2.5インチSATA SSDへ換装できました。

ただし、その後SSD換装したパソコン11台が、すべて同じ機種だったわけではありません。

また、同じシリーズでも構成が異なる可能性があるため、正確な型番や実際の内部構成を確認してください。

どのSSDを使いましたか?

最初のThinkCentre M720eで最終的に使用したのは、KIOXIA EXCERIA 480GBの2.5インチSATA SSDです。

最初はM.2 NVMe SSDを購入しましたが、予定していた方法では取り付けられず、2.5インチSATA SSDへ変更しました。

HDDからSSDへのクローンにはどのくらいかかりましたか?

私の場合は、約2時間30分かかりました。

パソコンやHDD、SSD、データ量などによって時間は変わると思いますので、あくまで私の場合の実測です。

SSDへ交換すれば、そのままWindowsは起動しますか?

私の場合は、必ずしもそうではありませんでした。

最初の1台はSSD交換直後には正常に起動しましたが、翌日にWindowsが起動しなくなりました。

その後のパソコンでも、SSD交換後にWindowsが起動しないトラブルはよく発生しました。

ただし、すべて同じ機種ではなく、すべての起動トラブルが同じ原因だったと確認できているわけでもありません。

そのため、

「SSD交換後にWindowsが起動しなければ、これをすれば必ず直る」

という方法があるとは考えていません。

最初の1台で実際に行った復旧方法については、第4話に詳しく書いています。

パソコン初心者でもSSD換装できましたか?

私は「SSD」という言葉もよく分かっていない状態から始めました。

最初の1台が無事に使えるようになるまで2か月以上かかり、その後もトラブルを経験しましたが、最終的には会社のパソコンを合計11台SSDへ換装しました。

ですから、

「初心者でも簡単にできます」

とは言いません。

でも、分からないことを一つずつ確認しながら進めることで、初心者だった私でもここまでできました。

まとめ|11台やって分かったのは、SSD換装の方法だけではなかった

始める前は、

「HDDをSSDに交換する」

ことが一番難しいと思っていました。

実際にやってみると、それだけではありませんでした。

どのSSDを買えばいいのか。

パソコンをどう開けるのか。

クローンはどうするのか。

なぜWindowsが起動しないのか。

一つずつ調べながら進めました。

最初の1台を直したあとも、SSD交換後の起動トラブルはよく発生しました。

すべてが同じパソコンでも、同じトラブルでもありません。

それでも経験するたびに、

「次はどこを確認すればいいのか」

を少しずつ考えられるようになりました。

最初の1台が無事に使えるようになるまで2か月以上。

そして最終的には11台。

SSD換装を始めたときの私は、パソコンに詳しい人ではありませんでした。

AIも、いつも正しいわけではありませんでした。

それでも、AIに相談し、自分でも確認し、実際に試すことを繰り返すことで、ここまでできました。

この記録が、

「古いパソコンが遅くて困っている。でもSSD換装なんて自分にできるだろうか」

と思っている人の参考になればと思います。